2011年7月1日朝日新聞は、福島第一原発の3月作業者のうち69名不明の続報として、次のように報じている。

 「3月に働いてきた作業員で、行方が分からず内部被爆の測定に来ていない下請け企業の作業員は69人いた。6月30日までに37人と連絡がとれ、さたに5人は退職していたという。残り27人は名前や連絡先が分かっていない。」(asahi.com mini 2011.7.1 00:48)


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以下は2011.6.24産経ニュースからの抜粋記事
 「作業員69人はどこに? 所在不明、偽名登録疑い、核防護上の問題も」
 
 東京電力福島第1原発で進められる事故収束作業に従事したはずの作業員69人の所在が分からなくなっている。臨時雇用が終わって連絡が取れない人がいるとみられるが、偽名登録が疑われるケースも目立つ。(中略)東電が下請け企業を通じて作業員の被曝線量を測定しようとしたところ、69人のほぼ半数については「該当者なし」と回答があり、氏名も連絡先も分からないという。

 同原発では通常、放射線管理区域へ立ち入る人物をコンピューター管理していたが、停電などでシステムが使えなくなり、4月中旬までは、作業員に外部被曝線量を測る線量計を貸し出すにあたって、氏名と所属する会社名を手書きさせただけだった。「震災直後は復旧作業でかなり混乱していた」(東電)という。社員証や免許証などによる本人確認もしていなかったといい、厚労省の担当者は「線量管理ができていない」と憤りを隠さない。

 「手続き飛ばした」

 所在が分からないとはいえ、「貸した線量計は返却され、線量も記録されている。(入構した)人間がいたことは間違いない」(厚労省)。所在不明の作業員の被曝線量はそれほど高くないとみられているものの、本人と連絡が取れないままだと、後に健康被害が出ても労災認定が受けられない可能性もある。
 東電の下請け企業に勤務し、事故直後に作業に携わった男性(47)は「(入構で)いつもはやらなければいけない手続きを飛ばしていた。IDカードの発行もなく、紙製の仮カードさえ持っていれば入れた」と、当時の状況を振り返る。

 作業時の被曝線量は労働安全衛生法に基づいて厳重に管理されるが、男性は「まずは仕事が先で、今回(東電が)どこまでやろうとしたのか分からない」と疑問を投げかけた。
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[編注,コメント]

 事故の起こる前の事態の想定と対応に多くの問題が指摘されたいるが、「事故後対応」についても、教科書的な意味でもっともよくない対応例が次々出てくるのは、どうしたことか。


 もしや、法的に被ばく線量の把握義務のあるのは、安衛法上の直接的事業者(下請け)であって、我々(東京電力)ではないと心の中で思いながら、それを口にできる環境ではないから、黙っているのだろうか。
 この間の東電の現場作業者管理に係る一連の動きの「ぎこちなさ」を見るにつけ、あり得ない話ではないかも知れないが、やはり「まさか」(それはないだろう)とも思いたい。

労務安全情報センター
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